知らないことだらけ

私はお茶を習い始めて11年目に入っているが、最初の10年は、予習復習もせずに、ただ稽古に行ってなんとなく点前を言われるままに、そういう稽古の3日間を除いて、他の日はまったく茶に触れることもなく仕事に追われ、時々おつきあいでお茶会に足を運ぶという日々であった。「淡交」誌も購読していなかった。会員にはなっても平日に催される地区淡交会には参加したことはなかった。

昨年、退職し、地区淡交会に出席し、「淡交」誌を今年の1月から定期購読し、まじめに取り組み出すと情報が雪崩のように入りだした。今までのおぼろげな知識がはっきりし、つながりがわかりだし、楽しくて、楽しくて、忙しさでやめようと思ったことが何回もあったのにやめなくてよかったと心から思っている今日この頃だ。

ということはつまり年数の割には何も知らないのである。

淡交10月号の表紙は、

表紙のお道具について今年は十三代中村宗哲さんの解説がつく。
猿尻菓子椀という。えーぇ、何とおもしろい名前。。。
上下の輪を広くとった椀を輪広(わびろ)椀という。本作は黒塗りの輪広椀に上下ともに輪の内を朱塗りにしたもの。(五代不休斎)常叟好みとなっている。その様子から猿尻椀というユーモラスな名称がついている。
当家にあるこの五客一式の椀は先々代が京都の上御霊神社境内で行われていた市で、偶々(たまたまと読むのだそうです)見つけ購入してきたもの。
四代八郎兵衛(1726年〜1791年)の名が残る箱とともに鳥居南側の古道具屋の店先にほこりまみれで出してあったとの十一代(1899年〜1993年)の書き記しがあり、廻りまわって当家へ戻ってきた不思議な縁を感じる。
入れてあるお菓子は末富製、織部薯蕷饅頭。!なるほどこの色使いは。饅頭にも織部がある。。。