廃品回収に出すまでに会えてよかった
最近、新聞の生活欄に毎日掲載されている「料理メモ」を切り抜いて、日々の献立に時々役に立てている。
しばらく切り抜きを怠っていたので、まとめてさっき切り抜きした。
11/14は料理メモのすぐ上は毎週一回掲載される「オトナになった女子たちへ」のコラムでこの日は漫画家・イラストレーターの益田ミリさんだった。面白かったので写します。
タイトルは 「嫌いな人」とのかかわり方
嫌いな人に、ずいぶん振り回されてきたのだった。
嫌いな人に振り回されてきたというより、嫌いな人がいる自分を許せない状況にジタバタしていたというべきか。
嫌いな人がいるのは、心が弱いということ。強い心を持っている人なら、決して、誰かを嫌いになどならないはず。だからわたしは、もっと、もっと強くなり、嫌いな人のいいところを見つけ、好きにならねばならんのだ!
そんな考えに、ほとほと疲れてしまった。三十代の終わりだった。
わたしも、もうオトナ。
イヤだなと思う人がいるのは、自分なりのきちんとした理由があるからである。
理由を軽く見てはいけない。
その理由の中には、自分が信じる正義のかけらも含まれているのだから。
ちょうどその時期、わたしは「嫌いな人」というのをテーマに漫画を描いている。嫌い、について、あれほど考えた日々はなかったなと思う。
漫画の主人公が、嫌いな人を好きになるよう努力するシーンを描きながら、何度も涙がこぼれたものだった。
嫌いな人からは逃げてよし。当時のわたしが、漫画に出した答えだった。
そういえば、いろんな習い事を経験してきたけれど、中には意地悪な人もいたっけ。
仕事でもない。先輩でも後輩でもない。なんの利害関係もないのに、上に立ちたい気持ちが強い人もいる。
派閥なんかつくらず、みんなで楽しくやればいいのに。ポカンとしたこともあった。
もちろん、楽しかったグループレッスンもある。普段、知り合えない人との出会いの中には思わぬ発見もあったのだ、辞めた後まえは会ってないけど(おいおい)。
現在、わたしが習っているのは、どれもマンツーマンレッスンばかり。なかなか上達しないピアノも比べる相手は「先週の自分」だけ。これは性分に合っている。
中学時代はバスケットボール部だったが、思えば、自己記録に挑戦するような競技の方がむいていた気がする。
時間をかけてわかったことが、わたしの強さになっていくんだと思う。
最後の「時間をかけてわかったことが、わたしの強さになっていくんだと思う。」がいいよね。私はこの人、大好きです。文庫本になったエッセー集も持っている。娘のところに行くと彼女も同じ本を買っていた。