楽しみが増える

淡路の義兄はすっかり持ち直し、車椅子にも乗れるようになり、リハビリにも励み、ずっと寝たままだったので四肢のマッサージは効くようで「痛ーい!痛い言うてるのにわからんかな。」「折れる!」と盛んに声をあげるまでの回復ぶりで、義姉の声も顔も明るい。


さて今日はほぼ一ヶ月ぶりにカットに行った。理容師さんは相変わらず親切で爽やかで、話も弾む。

この店の近くに「あずまや」という食堂がある。昼時に前を通るといつも行列ができている。いつか食べによろうと思いはするがその行列に気持ちが萎えて実行できていない。前にショーウインドーが置いてあり、中に食品サンプルがかざってあるのだが、埃だらけで中に傾いている丼もあって、投げやりな感じでそんな店になぜ行列?といつも疑問だったし、不思議だった店。

今日はそれが解けた。理容師さんは昔から何回も食べに行っているとのことだった。もちろん美味しいのだそうだ。特にエビフライのカレー丼というのが始め甘いように思うカレーがジワジワ存在感を増し、絶品なのだそうだ。

イチロー選手がオリックスにいた頃よく食べに来るので知る人ぞ知る店だったのだそうな。渡米してからでもシーズンオフに帰国するとお忍びで食べに来ていたらしい。

で店の賑わいと外見の素っ気なさのギャップがまたファンには魅力で、その上、中に入ると店の主人と手伝っている奥さんのやりとりが絶妙なのだそうだ。びくっとするぐらい喧嘩腰なのだそうである。そのハラハラ感がいいのだそうである。

ときどき不定期で店を休むのだが、扉に「店の主人も一応人間なので疲れがたまります。今日は休みます。」というようなことが書いてあるのだそうな。

へんこつ(へんくつ)で個性的で客に媚びない夫婦に惹かれて通う客も多いとのこと。

これはぜひとも行列に加わって店内に入らなくては。やぁー、たのしみたのしみ。