ほとばしりでるもので生きていく

7/4の夜に観たテレビ、スィッチインタビューがとてもおもしろかった。

吉本ばななが出ていると知って観たのだが、対談相手の森本千絵もすごい人だった。

ばななさんが霞みそうになるぐらい。

ばななの大ファンの森本千絵がまず、ばななにインタビュー。



頭じゃなくて心が、体が反応する、体の奥が反応するっていう表現をして、この人も同じようにばななの小説を受け止めているんだなと思った。




ばななは自分は書くマシンだと言う。出産3日目から書いていた。
はじめは自分がつくって書いていると不遜にも思っていたが、そうじゃない。向こうから訴えてくる。
それに対話しながらインタビュー形式で進めていて、ときに映像の形で現れるものをせいいっぱい書き取っている感じ。
一人監督状態。
みんなに一人一人に全部生きて欲しい、全部使い切ってから死んで欲しいと最近は強く思っている。昔は小説の中で人を殺したりしていたけれどそれができなくなった。
自分は寓話を書いている。
子どもを38歳で産んで育てながら書いていて時にギリギリの状態になってもうだめと思うけれど不思議に何かが補ってくれて何とかなる。
子どもを産んで世の中に対する信頼度が増した。
何とかなるって思える。たぶん昔からそうだったんだけれど気がついていなかったんだなって。
嫌いな人がいなくなって、逆になんだ、この野郎って思えるようになった。
嫌なことは嫌だと言えるようになった。
今、50歳だけれど、昔と違って年取るのがこわくなくなった、50歳になると70歳のことが見えるようになって、案外時間あるんだと思っている
親が死んでいくのを見ている間に一回自分も死ぬ。そして生まれ変わる。
うまくできていて、気づかないのは人間の傲慢かも知れない。




森本千絵がまた、すごい人だった。
恵まれた環境の中で自分を生ききっている。
そして大切なものは何かということをしっかりわかっている。
自分の感性をひるむことなく使い切る。
妊娠7ヶ月での出演。

この番組を観ることができて幸せだった。