シカとモリアオガエルとカジカガエルと篠山と

先日、高校の生物部OBの会にくっついて篠山に行ってきた。

そのバスの中で聞いた話。シカの害が甚大で兵庫県ではハンターに年間35,000頭の捕獲の依頼をしているという。資料も配られた。「シカ肉をおいしく食べるぜ!」(もう少しタイトルを工夫したらいいのに)西播磨シカ被害対策連絡会議発行。

その日訪ねた「ささやまの森公園」でもシカに困り果てているという話が出る。この公園内の貴重な希少植物もほとんでシカにやられてしまったという。あちこちにシカ避けの網が張られている。ササユリですら、ずいぶん減ってきたというのだ。地上部をシカが食べ、地下のユリネはイノシシの大好物。

一つに冬の道路の凍結防止に撒かれる塩。シカは食べ物を消化吸収する際に塩分を必要とする。塩分が不足すると死につながるため、動物園では餌と共に必ず塩を与えているという。野生のシカは、冬になると山肌が雪で覆われるため、岩や土に含まれる塩分の摂取が難しくなる。だから頭数はそんなに増えずに来た。ところがこの道路の凍結防止にまかれる塩がシカにとっては有り難い栄養。ハンターの高齢化による捕獲数の減少もあって、バランスが大きく崩れ、増え続けている。

ジビエブームに乗って食肉としての流通を増やそうとしているのだが、食肉センターでの解体は牛豚以外に割り当てられたラインが少なく、なかなか進まないらしい。

というような普段聴けない話も聞けて楽しい一日になった。

モリアオガエルの産卵がみられる池。木のずいぶん上の方にも泡で包まれた卵塊がぶらさがっていた。

木の幹にいたモリアオガエル

道を渡ろうとしていたカジカガエル。枯れ葉そっくり。ピンぼけ、ごめんなさい。

篠山城大書院。