ぼちぼち歩む
短歌の先生に、
卒乳の切なさ伝え涙ぐむ
ミルク育ちの娘のがんばり
を送ったところ、添削してくださった。
・「伝え」ではその伝え方が不明(手紙か電話か会話か)やはり「涙ぐむ」がある限り「言う」でないと不明
・娘は一般的すぎる
・「がんばり」---これは全く不要
①この言葉は作者の主観的説明語なので全体を説明的散文と化してしまう
②やはり<述べず写す>の線で行って「散文」でなく「詩」として作品を客観的に成功させるためには不要な言葉と思われる(主題が「授乳」と「生活態度」に分割されてしまう
改作の一例(あくまで一例)
ミルクにて育ちし吾娘よ母となりて
乳離れゆくを涙ぐみ言ふ
ミルクのみに育ちし吾娘よ母となりて
乳離れゆくを涙ぐみ言ふ
ミルクにて育ちし吾娘よ母となりて
乳離れたりし涙ぐみ言ふ
ミルクにて育ちし吾娘よ母となりて
乳離れゆくを淋しみて言ふ
(評)
着想がよい。客観的に<写して表現する>と、詩としての珠玉作となるだろう。
改作していただいた歌をよむとなるほど、深みや情感が感じられる。短歌の勉強は始まったばかり。門をたたけば必ず応えてくださる先生は83歳。先生について行こう。