土岐伯庵

今年もスタートしましたね。置かれた場所で咲こうね。

というメモを付けて友人が阪急梅田店で行われる藤田美術館展の新聞広告をファックスで送ってくれたのが14日。

19日の淡交会が早く終わったので、午後を使って大阪に出た。

今年開館60周年をむかえる藤田美術館の数千点の収蔵品の中から選りすぐりの名品38点。

小学館から出ている古美術商谷松屋一玄庵の戸田鐘之助さんと戸田博さん親子の対談「眼の力 夢の美術館」、
http://d.hatena.ne.jp/takikio/20120311/1331429509
の中の『伯庵 土岐』茶碗をこの目にすることができた。これが海鼠釉か。。。

御所丸黒刷毛茶碗 銘 緋袴  ちょこちょこと見える赤色がなまめかしい
本手御所丸茶碗 銘 藤田   汚れがなくて古びて見えなくて清楚
三島茶碗 銘 あらがき    独特の文様の線の存在感
色絵中次茶入 仁清作     このモダンさ綺麗さにゾクゾクする
利休斗々屋茶碗        菓子鉢につかえそうな底の広さが意外だった
祥瑞砂金袋共蓋水差      どれだけ色鮮やかな青か---ハハ鳥の睫毛!
古芦屋春日野釜        鹿の足の稚拙さがこの釜の味になっている
黒楽茶碗 銘 まこも 長次郎 このカセた感じはどうだ---
赤楽茶碗 銘 文億 光悦   乙御前よりさらにダイナミック
大井戸茶碗 銘 蓬莱     でかい!
古萩筆洗茶碗         口縁が小刻みに凸凹している
交趾中亀香合         大亀は本拠地で何度か中亀は今回初めて
etc

ぎゅぎゅと心をつかまれる空間だった。至福のひとときだった。

同じ9階ではアカペラグループのコンサートも開かれ、昔の阪急百貨店とはずいぶん雰囲気が異なるデパートに変身していた。