こんな日もあるさ

昔、親しくしていた人から、ご主人が亡くなったという喪中の葉書を年末にもらい、やりとりの末、今日、ランチをともにした。

4つほど年上の国語の先生。亡くなっただんなさんは世界史の先生だった。

仲のいいご夫婦で、ガンがわかり、抗がん剤等の治療の合間をぬって国内外の旅行に出かけ、できる範囲のやりたいことをやり、残念なことに再発して、最後はご主人の選ばれた「手術や抗がん剤治療ではなくてホスピス病棟で死を迎える」という選択に従い、三ヶ月、病棟で生活をともにして看取った。悲しいけれど、落ち込んではいないと言われた。

ホスピス病棟での三ヶ月は死の迎え方、終末をどう迎えるか、どうサポートするか、といった図書室においてある本をたくさん読んで、自分の心が落ち着いていったとのこと。スタッフもすばらしいところだったとのこと。

近況報告をまじえながら、2時間。また会う約束をして別れる。

そのあと、大阪に出る。


ザ・シンフォニーホールであった京都大学定期演奏会を聴きに行った。小学校の同窓会が縁で、やりとりが始まった同級生から、チケットがわりになる葉書が同封され、自分は行けないけれど、行ってみないかとお誘いがあったのだ。

在学中はオーケストラに入り、クラシックの魅力にとりつかれ、浸りきって過ごしたと、学生時代の定期演奏会の、彼が写っている写真も同封されていた。

演目はベートーベンの「アテネの廃墟」序曲、チャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」、リムスキー・コルサコフの「シェラザード」。

最後のシェラザードは自然に涙が頬を伝っていた。
若い、初心の、pureが、知性が、感性が合わさると何と人の心を打つのだろう。。。。充実のひとときだった。



このコンサートまでは3時間近く時間があった。どう過ごすか迷った(新しくなった阪急デパート?伊勢丹?映画?)

映画を選んで大阪ステーションシネマ11階にあがる。

時間的にうまくはまるのは「妖怪人間ベム」。迷ったが見ることにする。テレビでやっているときは見なかったけれど評判はよかった。杏も出ている、福くんもかわいい、見よう。


というわけで今日はなんとも変化に富んだ一日であった。