求めよ、さらば与えられん

12月1日に香雪美術館に行った。少し足を伸ばすとこんな勉強できる美術館があるんだ、せっせと通おうと思った、初めて行った去年。先日でまだ二度目だけれど。

12月4日にたまたまHPを見たら、12月11日に、
寛永時代の茶人」という今、開催している展覧会をもとに、
国立民族学博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、静岡文化芸術大学学長、茶道史研究家である熊倉功夫氏の講演があるということがわかった。

申し込み締め切りは12月4日!往復葉書で必着のこととある。
まず電話を入れてこの電話で申し込めませんかと尋ねると、即座にだめですという返事。そりゃそうだ、そんな申し込みができたら葉書なんか出す人いない。

ちょうどお通夜で神戸に夕方、出て行く日だった。
往復葉書を自分で届けよう!
決行。こんなに来ているんですよと窓口で葉書の束を見せられる。一応、受け取りますとのこと。

12月7日、出先から帰ってくると、当選の葉書。。。

昨日、行って参りました。

展覧会の会期中に講演会を開いてそのあとお茶会という形式で開いている梅園会、今回で89回めとのこと。

熊倉功夫氏の講演は期待を裏切らなかった。お茶を通してリンクする町衆、公家、僧侶、武士の闊達な行き来。宗旦や遠州を中心に話をされた。将軍家光の妹、和子、公武融和を担って後水尾天皇中宮となった、のちの東福門院と宗旦との茶道を通してのエピソード(東福門院も宗旦の竹花入のファンで、宗旦は東福門院に4本の花入を献上する。禁中から献上せよと御下命があっても、いざ献上されてくると、ご覧になったあと誰かに下賜してしまうのが当時の慣行、ところが東福門院はいずれの花入も大事に手元に残したという。表千家に伝わる東福門院御製の縫絵(ぬいえ)は竹花入の御礼に宗旦へ下さったもの。この縫絵はいわゆる押絵でこのころ大流行した。東福門院は手先の器用な人で誰よりもお上手だったという)

会場となった梅園席は立礼のお茶席で、講演会の後、お茶会があった。花入れはその宗旦による竹尺八(銘おとこぜ---おとごぜではないかしらん)、床は利休が薮内剣仲にあてた消息文、香合(茨木童子)と替え茶碗(銘徒然)はノンコウのもの、etc。お菓子は末富の「雪のあした」。

公開されている催しなので申し込めば応募多数なら抽選で、参加できる、誰もに開かれたものだ。

毎年秋には国指定重要文化財「旧村山家住宅」の茶室や広間、庭園を活用して、濃茶、薄茶、点心でもてなす茶会もある。玄庵茶会と称されている。

来年はこちらにも申し込んでみよう。

求めよ、さらば与えられん。 尋ねよ、さらば見出さん。 門を叩け、さらば開かれん。