覚書その1

「名碗を観る」世界文化社
高価だったので図書館に希望したら、何と購入された。感謝。

出てくる茶碗は22。

無一物:赤楽 長次郎 重要文化財
待庵で撮影 林屋晴三 千宗屋
文叔や直斎という名前が出てくるので、武者小路千家の代々の名前を書いておくことにした。そういうことをする気になったなんて私はなんと成長したのだろう!お菓子屋さんの川端道喜はこんな時代からあったのかぁ、それも利休と親交があった。

ムキ栗:黒楽 長次郎  :黒楽 道入(ノンコウ) 
武者小路千家東京稽古場で撮影 林屋晴三 千宗屋
ムキ栗はプリミティブアートのよう、愛らしいと評している。升は実に綺麗な撫四方、角の処理が自然に流れ四角の印象はないと言っている。長次郎は突出した存在感、ノンコウは装飾性もあって工芸的。

時雨:黒楽 光悦 重要文化財  乙御前:赤楽 光悦
八勝館(名古屋)で撮影 林屋晴三 千宗屋
この二つを所蔵していたのが森川如春庵。時雨は16歳、乙御前は19歳で入手。
長次郎の茶碗は利休の思いを造形化したもの。光悦は徹底して自分の意識で造っていて利休の型には近づかない。乙御前の高台は中に入り込んで用をなさない。置くとがたがたする。乙御前の銘の由来は高台にあり。