大丈夫か、人類。

一昨日の夜、お風呂から上がってたまたまつけたテレビ、NHKスペシャル「廃炉への道」の再放送をやっていた。

事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所の複数の原子炉を同時に「廃炉」する、世界でも例のない取り組みを長期間記録するシリーズの第3弾。数十年という廃炉への道における最大の難関、“核燃料デブリ”との闘いに迫る。
溶け落ちた核燃料が、原子炉の構造物などと混じり合った“核燃料デブリ”。今なお、人が一瞬で死に至る、数千シーベルトとも言われる放射線を出し続けている。デブリはどこにどのように溶け落ちているのか?宇宙線を使った“透視”や、小型のロボットカメラなど、最新の技術を使って、デブリの姿を捉えようという試みが急ピッチで進む。海外の研究では、チェルノブイリやスリーマイルとは違う“フクシマ・デブリ”の正体も少しずつ分かってきた。はたして、デブリを取り出して、廃炉を前進させることはできるのか?
番組では、核燃料デブリとの未知なる闘いの最前線をルポ。人類は果たして“核”を制御できるのか、その大命題と向き合う現場を見つめていく。【NHKの番組紹介のHPよりコピーペースト】


デブリとは壊れたり崩れたりして散らばった破片や残骸の意)

宇宙線を使った“透視”で核燃料容器にはないことがわかる。原子炉の底に融け落ちているらしい。

そのことを確定するために3年かけてロボットを開発。中に入っていくのに定期検査用の予備の小さなパイプしか使用出来なかったのだ。

その大きさに入っていけるロボットの開発にこのハイテクの時代でも3年かかる。

そしてそれを遠隔操作するためには有線なのである程度近づかないといけないわけでその場所は当然、高放射線。20分が限界。

20分で交替するために6チーム!何回も予行演習を繰り返し、やっと4/10に実施。

ロボットがとらえる映像にはもうもうと湯気。さらに近づき、デブリが浸かっているであろう水の面を捉えるところまではできた。

その後、ロボットは溝のようなものにひっかかってしまい身動きがとれなくなってしまった。2時間、チームが必死に試行錯誤するも動けず、放置するしかなかった。

しかし、ここまでの映像でさらに下に降りていけるロボットの通路はみつかったのでロボットを作り直して再開する。

そのときは高放射能の水中でのデブリを捉えないといけないのでさらに性能アップが必要。

一方で模擬デブリを実験的につくってその性状を調べることが同時並行で取り組まれている。原子炉の底のコンクリートと混ざり合ってもいるはず、制御棒の材料である炭化ホウ素とも混ざり合っているはず。

そんな状態の核燃料がどんな性状を持つのか世界の誰一人知らない未知の世界。

そしてデブリを取り出せたとしてその作業をするのに再臨界の可能性だってあるわけでそれを避けての作業は困難を極めるはず。

科学者が原子力爆弾をつくったとき以上に精魂傾けて取り組まないと切り開けない未来。科学者技術者が大量に(?多数では心許ない)いる。

大丈夫か、人類。