ゲルマニウム

何なんだろう、わからないなと思っていることの中に、ゲルマニウムがある。いたるところでこの名前に出会う。美肌にまで関係している。

先日の新聞の一面を使った広告で「日本の全てのドライバーに使っていただきたい イオン空気活性器 ◯の恋人」

この◯の恋人なるものは3大パウダー内藏だそうで、
1.ゲルマニウム 純度99.999%
2.活性石
3.イオン活性パウダー

アダプターにつけてコンセントに差し込むと
インフルエンザウィルスが98.4%以上除菌
黄色葡萄球菌99.6%除菌
ニコチン89%以上除去
タール91%以上除去
ホルムアルデヒド39%除去
アンモニア36%除去

ということはこの◯の恋人から何かが発生しているのだろう。それはこの広告の一番上に「イオンの働きがココロまで元気にします!」とあるのでイオンらしい。そしてそれは別の部分の記述からしマイナスイオンらしい。

そして顔の皮膚の保湿性・弾力性まで向上する効果があり、脳波もα波が21.7%増加する。

そして車の中でこれを差し込んでいるとブレーキ操作時の反応時間も短くなるというのである。

ウィルスやホルムアルデヒドアンモニアはウイルスや気体分子なので空気中に浮遊するとしてそれにマイナスイオンが衝突して分解することはないとはいえない。
黄色葡萄球菌はヒトの皮膚表面や鼻腔に常在するのでマイナスイオンがアタックして菌を殺すこともないとはいえないかも。
ニコチンやタールはタバコの煙に含まれて浮遊しているとしてあるいは部屋の壁に付着しているとしてマイナスイオンにそれを分解することができるといっているのか。
そしてこのデータは北里環境科学センターや株式会社分析センターの報告書によるとある。どちらも実在するし、名前をきちんと書いてあると言うことはきちんとしたデータと人に思わせる。北里環境科学センターさん、株式会社分析センターさん、責任持ってくださいますね?!

顔の皮膚の保湿性・弾力性、脳波については遠赤外線応用研究会というところのデータとある。これもそういう学会があるようでそこが責任を持つのだろう?!

「ブレーキ操作時の反応時間も短くなる」ということについては愛知工科大学の実験だそうで男性モデル10名中の過半数について有意の結果が得られたそうで平均0.042秒早かったそうだ。高齢の被験者については「有意差が認められる可能性がある」そうだ。

これは愛知工科大学さん、責任もてますか?10名って少なすぎません?



活性石ってどんな物質?
イオン活性パウダーって何?

ゲルマニウムがどんな役割をしているの?


こんなふうに健康グッズによく名前がでてくるゲルマニウム、元素図鑑にはなんと書いてあるでしょうか。

メンデレーエフがその存在を予言した元素。15年後に発見され、予言通りの特性を持っていた。周期表科学史上最大の発見として不動の評価を得る上で大きく貢献した。半導体で、昔のトランジスタゲルマニウムが利用された。ところで、日本ではあまたの気休め健康法と並んでゲルマニウム入浴剤が人気のようで驚きです。とあり、入浴剤を写した写真の横に有効性の証明はないとコメントがついている。

いえいえ、入浴剤に限らない。日本ではさまざまなところでゲルマニウムは大人気です。
検索するとゲルマニウムの粉末を含ませた繊維まで売られているようです。

ゲルマニウム放射性元素ではないが、もてはやされ方がラジウムが発見された初期と重なるところがあるように思えて、なんでもかんでもゲルマニウムの名前を使っておけば売れるだろうというような感じで怪しさを感じてしまう私です。

そして元素図鑑に書いてあるようにどうも日本だけがえらくゲルマニウムに取り憑かれているようでこれはなぜと思っています。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0