変化朝顔

茶友から借りている「なごみ」という雑誌8月号。朝顔の季節も終わりつつあるが、あまりに見事でほれぼれする内容なので。。。ご紹介を。

呪文のような名前、たとえば、

黄 握爪龍葉 葡萄鼠 吹雪 風鈴髭混 獅子咲牡丹
き にぎりつめりょうは ぶどうねず ふぶき ふうりんひげまじり ししざきぼたん

葉色 葉の形 花色 花模様 花弁の変化 花の形 の順に説明している。

黄色っぽい色をして手を握ったような形をした爪龍葉で、葡萄鼠色の花で吹雪の模様が入り、髭の混じった風鈴をつける獅子咲き牡丹 ということをこの名前から読み取る。

江戸時代は茶色や鼠色が流行したそうで茶色は46種類、鼠色は100種類もあった。その名前も葡萄鼠、利休鼠、瑠璃鼠と粋な名前。それが変化朝顔の名前にも取り込まれている。

花びらいろいろ
采咲:さいざき 細く切れた花びらを武将が先人の指揮をするときに手に持つ采配にみたてた、采配咲を縮めて呼ぶようになった名前

台咲:だいさき 花びらの筒の部分が反転して、花の中心に台があるように見えるところからついた名前 天目台を思わせる花筒を持つ

車咲:くるまざき 花びらが5枚に切れた上に台がついて風車のように見える風車咲を縮めて呼んだ名前

獅子咲:ししざき 花びらが変形し、数が増えたり、細い管状(管弁)や髭状になって咲く。管弁の先が広がって折り返し、紐につり下げた風鈴のように見える花びらになることもある。

葉いろいろ
雨龍葉 あまりょうは
柳葉 やなぎば
飛龍平茎葉 ひりょうひらくきは
蜻蛉笹葉 とんぼささは
糸柳葉 いとやなぎは
縮緬葉 ちりめんは

茎の変異
成長点が点ではなく線状に広くなった変異。帯のような幅広い茎になってその茎に葉や蕾がたくさんつく。このような茎を石化という。

写真もよくて変化朝顔が堪能できます。

なごみ 2012年 08月号 [雑誌]

なごみ 2012年 08月号 [雑誌]