ジョブスの子どもたち

最近、お風呂から上がって顔をパックしている。2週間ほど前、車でラジオをつけたらラジビタでちょうど冬のお肌の手入れという話題であの愛嬌のある男性アナウンサーが実際に美容液のしみこませた紙パックを顔に貼ってしゃべっていた!

で、それを薦めるゲストがケラケラ笑いながら「ホントにききます。30枚入っていて1000円ぐらいで売っているのを買って、まずそのままパックして10分、そのあとはがして乳液をぬってまたパックを肌に貼り直して10分、試してください!」と言っているのを聞いて、そうか、やってみようとその夜から実践。たしかにしっとり。ゲスト氏は朝もやれ、一日2回がお薦めと言っていたけれど夜だけで十分しっとりする。もう一つの効果もあった。それはたっぷり染み込ませているので(ポタポタ落ちるぐらい)手にもその美容液をつけていたところ、すべすべ肌の手になっている。悩みの種のあかぎれが消えたのだ。

というわけで、お風呂から上がってパジャマの上にしっかり羽織って、20分ぐらいじっとしておかなくてはならない。なのでテレビをつける。

ちょうどこの時間NHKのBS1は世界のドキュメンタリーというのをやっているのに3日前に気がついた。3日前はつけるとフランスの原発の話だった。2日前はチェルノブイリの今だった。どうもNHKも入って世界のTV局の共同企画ドキュメンタリーだったようだ。途中からだったが重い現実に言葉をなくす。

でそのシリーズは一昨日で終わったようで、昨夜は「スティーブジョブスの子どもたち」というタイトルだった。あまり期待もせずに見始めたところ、とてもよくて私まで(までというのは出演者が泣くのだ)泣いてしまい最後まで見た。

さっきググってNHKのキャッチコピーをみつけた。コピペすると、

2011年10月に亡くなった「アップル」の創業者・スティーブ・ジョブズ。2005年、名門スタンフォード大学で卒業生たちに歴史に残るスピーチを行った。あのスピーチに胸を躍らせた卒業生の多くが、アメリカ社会が閉塞する中で、厳しい状況に置かれている。彼らは今、ジョブズの言葉をどう受け止めようとしているのか? ジョブズが伝えたかったメッセージとは? 番組では、卒業生たちのその後を徹底追跡する。

中には生活保護を受けている人もいる。毎朝、体に私を雇ってと書いたボードをつるして歩きまわる。それでも今はみつからない。離れて暮らす両親もサブプライムローンで家を買ってローンが払えず、今にも家をてばなさなくてはいけない状況、その両親にとってスタンフォード大学に入った息子はアメリカンドリームだったのに。。。でも彼は毎晩のようにジョブスのスピーチを見てこれが後から見て自分の点になるんだと信じる、信じるしかない。

実は彼は在学中、弁護士事務所でアルバイトをしていて卒業する時このままここで働かないかと声をかけられたのにことわっている。彼の仕事は警察署にこの住所にすむ人にローンが払えないので退去命令をだしてもらう事務連絡をすることだった。書類をつくればつくるほど人を絶望に落とし込む仕事、続けられなかった。

全部で6人だったか、その後の人生を追跡する。確実にジョブスのスピーチは彼らの中に生きている。借り物ではない人生をつくらせている。

ググった時にわかったが再放送は昨夜でもう、4回目ぐらいになるようだった。これは人の心を打つ番組。