12/31の新聞記事から

●経済情報というコラム 「空洞化元年の予感」

来る2012年はいったいどんな年になるのか。

我が国の製造業の空洞化が本格的に進む「空洞化元年」になるだろう。

変化の予兆は新聞のニュースに、ちらほらとあらわれている。

トヨタ自動車は来年、車の6割以上を海外で生産するそうだ。すでに7割を超えている日産やホンダの後を追う。さらに、トヨタは、国内でつくる車の主要部品を韓国の現代自動車グループから本格輸入することも検討しているという。

自動車メーカーの工場の海外シフトが進めば、国内の自動車生産台数は今の3分の1程度まで減るのは確実だ。

円高が定着してアジア各地からの部品輸入が主になれば、国内の下請け中小企業はほぼ全滅するだろう。

すでに、家電産業などは海外生産が相当進んでいる。カメラなどの生産はほどアジア地域にシフト済み。最近では、工場のみならず研究開発部門の海外シフトも進んでいる。

我が国の製造業の競争力の源泉は、大企業とそれを支える中小企業群だ。ざっと60万社の製造業集団が生み出す「付加価値」こそが、国民の財であり豊かさの源だ。

雇用の機会を増やすとともに、消費の活性化にも貢献してきた。

この空洞化を放置すれば、国内の中小製造業の破綻は加速。大企業でも社員のリストラが始まるだろう。

にもかかわらず、政府は何の対策も打とうとしない。議論の中心は八ツ場ダムの工事再開ときている。

日本のものづくりは間違いなく、崩壊に向かいつつある。

(このコラムは第一線で活躍している経済人、学者などの社外筆者の執筆によるものとのこと)

樹というハンドルネームで書かれている。どなたが書かれたのか知らないが、予想通りならこれからの大学、高校の卒業生の職はどうなっていくのだろうか、不安に駆り立てられる。