帰りの電車で

会場の前で「THE BIG ISSUE」を売っていた。
何でだろうと思ったら178号のスペシャルインタビューは斎藤和義だった。

帰りにもいたので買った。

こういうところもいいと思うのだ。「THE BIG ISSUE」に協力するという姿勢。(裏表紙にバックナンバーが載っているが浜矩子さんが2回登場している。というかストリートエコノミックスというコラムを持ってずっとこの雑誌に記事を書いている人なのだ。私はこの人もいいと思っている。)

インタビューに答え、

「自分としては、原発関連のウソばっかり言ってる感じの対応にはほんと頭にきてて、なんかこう物言えぬ空気みたいな感じも気持ち悪かった。去年44歳にして初めて子どもができたこともあって、『もうふざけんな!』って。替え歌もあっというまにできたんです。で、曲ができたら、やっぱり聴かせたくなるから、一人でフラフラとスタジオに行ってビデオを撮った。もうあの時期、まともな感覚の人はみんな怒っていたはずだし、自分ではみんなもそういうことするんだろうなと思っていたんです。逆に、自分は遅いぐらいだなって。そしたら、なんていうか、一人ぼっちじゃんみたいな感じで。」

そもそもこの人は曲の歌詞にその時代の出来事や社会状況が反映されることは珍しくない。移りゆく時代と社会の中で「自分にとっての今」を歌うことはこの人の音楽人生そのもの。

「もともとギタリストになりたかったから、歌詞の書き方がよくわからなかったというか、普段の愚痴や日記の延長のようなものを歌にするとスッキリするというところから創作活動が始まっているので、どうしてもその時の時代背景みたいなものや日常の気持ちが歌詞に出てしまう。だから、今年、歌を作るとなったら、やっぱり震災と原発は避けて通れなかったし、そういうことしか歌えないという感じでした。」

以前から、この人の歌は、歌詞が言葉が活きているという感じがすごくしていたがなるほどなと思った。