はまっているテレビ

ミステリーチャンネルの『スウェーデン国家警察特捜班』というのにはまっている。毎週金曜日は夜8時になるのを待ってテレビの前に座る。

よくできている。カメラワークがよい。俳優がうまい。北欧のどこかクリアな空気感がよい。クリアなのに重苦しさも感じられる自然。もちろん脚本が秀逸。全く無関係な話が少しづつつながっていく。一つの話に4時間かける。

先々週は泣いてしまった。

で、昨日の回はアウシュビッツの生き残りの老科学者が惨殺されるのだが、92歳という設定にいろいろ感じてしまった。そうか、第二次大戦を扱うには今、90前後の年の人になるのかとか、でも90前後でも充分、現役で演じられる時代だなとか、ちょっと前まで80歳と聞くとずいぶんお年寄りだなと思っていたのに、あの感覚を今は90歳で感じている現代ってすごいなぁとか。

そう思っていたらツレアイが今日行った三宮の寿司屋での見聞を話題にする。ツレアイの後に入ってきた二人連れのおばあさん、会話がなんだか漫才みたいでおもしろかった、何を頼むという段で「私なぁ脂っこいのはもうひとつなんや、95過ぎたあたりから。あんたは私より三つも若いんやから何でも好きなん食べよ」には店の人も笑ったら失礼だし、なんだか表情に困っていたそうな。

で、『スウェーデン国家警察特捜班』は女性がリーダーなのだがこの人が魅力的でとても存在感がある。鋭くて姉御肌で部下を守る。8人のチームで彼女を入れて女性が3人いるのもすごい。

それから、さすがに刑事にはいないが、臨月近い妊婦を普通に登場させる、ごくごく普通の出演者として。映画ミレニアムでも重要な働きをする弁護士は臨月近かった。配慮もキチンとされた上で役割を果たして働くことも求められている社会なのだろう。

でもうひとつ思うことは女性がしゃなりしゃなりと歩かないのだ。堂々と背筋を伸ばしてもっと安定感のある歩き方をする。女性性をあまり意識しなくても生きていける国なのだろうと思ったりするのだ。